勃起不全(ED)

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勃起不全(Erectile Dysfunction:ED)とは

勃起不全(Erectile Dysfunction:ED)とは「満足のいく性行為に十分な勃起を達成できない、もしくは維持できないこと」です。
EDと聞くと「完全に勃起ができない状態」ととらえがちですが、実はそうではありません。勃起するまでに時間がかかったり、勃起しても途中で萎えてしまったりして満足のいく性交ができない・・・と感じる人はいずれもEDの疑いがあります。
日本では50歳以上の男性の約半数がED気味であることに悩んでいるといわれており、50歳以上の男性にとってEDは決して珍しいことではありません。むしろ「生活の質」を考える上で非常に大切なことですので恥ずかしがらずに相談するべきです。

EDの原因

EDの原因は多岐にわたります。大きく分けて身体に問題のない「機能性ED」と身体に問題のある「器質性ED」に分けられます。機能性EDは心理的な問題や精神的な問題が原因となり、器質性EDは陰茎海綿体やそれに関わる血管、神経、内分泌環境が原因となります。
高齢になるほどEDになる方が増えていくのも事実ですが、加齢だけが原因になっているのではなく、ストレス、運動不足、喫煙、食生活習慣の乱れなども重要な要因となります。

EDの診断

専門医による「問診」と簡単な「質問紙の記入」が必要です。
器質的な原因が潜んでいないかどうかを調べるために血液検査や画像検査などを行うこともあります。
ただ、EDの定義「満足のいく性行為に十分な勃起を達成できない、もしくは維持できないこと」に当てはまれば良いだけなので、患者さん自身でも診断可能です。

EDの治療

勃起の反応を高める経口薬「PDE5阻害薬」による治療が第一選択となります。日本ではバイアグラ、レビトラ、シアリスの3種類が販売されており、機能性、器質性の原因を問わず70~80%の有効性が報告されています。それぞれの薬剤には内服の仕方、効果発現時間などに特徴があります。
PDE5阻害薬はほとんどの患者さんが安心して内服できる安全性の高い薬剤です。しかし、心臓に負担がかかるため、重篤な心臓の病気がある方は使用できません。
PDE5阻害薬は厚労省の認可を受けておりますが保険は適用されていません。
個人輸入薬はWHOの調査では半数以上が偽物と報告されています。また、不衛生な環境で製造されているので個人輸入薬の使用はお勧めできません。

EDは「生活の質」を考える上で大きな問題となります。いまでは治療の選択肢も広がり、決して治すことができない病気ではありません。EDでお悩みの方はお気軽にご相談ください。

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泌尿器科の主な疾患と治療法・検査