腎・尿管結石

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腎・尿管結石とは

腎・尿路結石の発生場所
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腎臓でできた結石が尿管内に落ちてきて尿管をふさぐと尿が腎臓内にたまり腫れてしまいます(水腎症と言います)。このことで激痛が生じます。急激に生じる非常に強い痛みであるため、救急車を呼ぶほどになることもあります。治療方法としては、結石を体外に排出させることが目標となりますが、自然に排出できないような結石(7mm以上の大きさ)に対しては砕石術(体の外から衝撃波を当てて壊す「体外衝撃波結石破砕術:ESWL」、麻酔下に細い内視鏡を尿管内に入れ、直接、結石を見ながらレーザーを使って壊す「経尿道的結石砕石術:TUL」)での治療が必要になります。また、結石には成分の違いがあり(シュウ酸カルシウム、リン酸カルシウム、シスチン、尿酸など)、それぞれの成分に基づいて再発予防の方法を考えます。

腎・尿管結石の特徴

腎結石は人間ドックなどの超音波検査で指摘されることがありますが、小さな結石で症状なく、腎機能にも問題がなければ積極的な治療は行わずにレントゲン検査やCTスキャンなどで定期的に経過をみます。しかし、大きい結石や症状があったり、腎機能に影響をきたすような場合は砕石術での治療を行います。

腎・尿管結石の診断方法

尿路結石の診断は主に「症状」、「尿・血液検査」、「画像検査」によって行います。

症状

通常、尿管結石の初期症状は背部や側腹部の激痛や血尿です。この痛みは、結石が尿管内を通過するときの刺激や尿管の閉塞などによって起こります。特に、突然自覚する鋭い痛みが特徴です。間欠的な痛みであることが多いですが、結石が大きくて簡単に尿管を通過できない場合は痛みが持続します。結石が下降してきて膀胱に近づいてくると頻繁に尿意を感じたり、排尿時に激しい痛みを感じることもあります。
腎臓結石の場合は痛みを伴わない場合も多く、血尿だけで発見されることもあります。

尿・血液検査

尿中の成分を調べ、血尿の有無、細菌の存在、結晶の有無などから診断を行います。また血液を採取して腎機能、尿酸値、カルシウム値、リン値なども調べます。

画像検査

レントゲン検査(腎尿管膀胱単純撮影:KUB)やCTスキャン、超音波検査、静脈性腎盂造影法(IVP・DIP)などがあり、患者さまの状態によって選択されます。

腎・尿管結石の治療方法

結石の大きさや部位、腎機能、症状、患者様の背景(年齢、体型、合併症の有無など)などを総合的に判断したうえで最適な治療方法を選択します。
当院では東京国際大堀病院と提携し、「薬物による自然排石の促進」や「体外衝撃波結石破砕術:ESWL」だけでなく「経尿道的尿路結石破術:TUL」や「経皮的腎砕石術:PNL」といった内視鏡を用いた手技も積極的に取り入れ、様々な治療に対応しております。
また、結石の成分分析、蓄尿検査などの結果に基づいて再発予防の方法も考えていきます。

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